【朗読】声を便りに、声を頼りに——。

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Wednesday, April 04 2012, 03:35:09

絵本「せかいにパーレただひとり」

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<「せかいにパーレただひとり」>
シクスホード作
(西郷武彦訳、太田大八画)























「wisのちょっとおしゃべり12」で紹介した絵本です。
久しぶりに手に取ったので、ちょっとネットで調べてみました。
何も知らずに、単に”絵本”として読んでいたものですが、
調べてみると、
作者のことや画のこと、原作の事など、
知らなかった事がいろいろわかりました。

Yhooオークションで1冊だけ、私の持っている絵本と同じものを見つけたので、
その解説を引用させていただこうと思います。

http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e125136401


『今では絶版でより入手困難なシクスボード作(イェンス=シースゴール)で、
西郷竹彦さん訳、太田大八さん絵による名作「せかいにパーレただひとり せかいおはなし絵本16」です。
昭和40年代の初期の重版。

(中略)

今では懐かしい名作です。
今は海外のものがそのまま復刊され、絵はウンガーマン絵(この絵がオリジナルです)という形ですが、
昔は太田大八さんが描いたものが日本では出されていました。
子ども心をうまく描いた傑作で、太田大八さんによる絵も味わいがあります。

(中略) 


昔はこうした形のものも出されていましたが、原作版で出されている以上、
出版の有無を考えてみても同じ形でということは難しいと思います
(オリジナルが出されている上で別の人が書いたものを許可するというのは異例のことで難しいことなので)。
懐かしき名作をご堪能していただければ、と思います。』



オリジナルの画がある事は知りませんでした。
私の持っているものは箱が残っています。
かなり経年劣化、子どもの頃、何の気なしに扱っていたための破損など、
箱の形をとどめるため、セロテープで修繕した箇所がある箱ですが、
表面は比較的そのままできれいです。

中の本には、実は、ビニールの表紙が付いているんです。
もう、かなり固さがありますが、それも残っています。

本が好きで、
幼稚園の仕事を手伝っていたことのある母が、
若い頃集めたものに違いありません。
私は、そういう本がある事が当たり前に思っていましたし、
その本の大切さなんて、考えた事もありませんでしたので、
あっちへ放っておき、こっちで山積みにし(笑)、
今思うと、よく今まで残っていたなあ、と思います。

絶版になってしまった事は、以前母から聞いていたので知っていましたけれど、
絵本の画が、上記にあるような事情の元に描かれたものだとは知りませんでした。

オリジナルの画の「せかいにパーレただひとり」は、amazonでも売っています。
もっとイラスト的は、女の子の画でした。
雰囲気が少し違いますね。



少し長くなりますが、
この絵本の最後に、訳者の西郷竹彦氏の書かれた「この絵本について」を、
紹介したいと思います。(とても素敵な文章です)


『この絵本は、デンマークの女流絵本作家エンス・シクスホードの
 「この世にパーレただひとり」を訳したものに、
 原書の挿絵とはまたちがった、すばらしい絵を、
 太田大八画伯にえがいていただきました。
 
 この作品は、デンマークの子どもたちのあいだで好評をえ、
 のちにイタリア、アメリカ、カナダ、チェコスロバキア、ユーゴスラビア、
 ソビエトその他の国で訳され出版されました。
 
 お菓子やくだものをいっぱい食べたい、
 電車やまっかな消防自動車や飛行機にのりたい、
 そしてすごいスピードでとばしたい、
 おもちゃもあれもこれも手に入れたい——そういう子どもの欲求を、
 作者は「わがまま」とか「よくばり」というふうにとらえてはいません。
 ただそれが、自分ひとりになりさえすれば自分のねがいがはたされる、
 と考える子どもの考えのあまさにたいして批判しているのです。

 しかし作者は説教をしているのではありません。
 主人公に行動されることによって、主人公が自分で体験をとおして
 「みんなといっしょにくらす」ことこそが、本当に自分のねがいがかなうことであり、
 自分もみんなもともに、しあわせになるということを、わからせているのです。
 
 「せかいにただひとり」だったらいうこどもらしいねがいを前半で十分にかなえてやりながら、
 やはり、ひとりでいることはつまらないということを、さとらせているのです。』


              偕成社「せかいにパーレただひとり」
              西郷竹彦 ”この絵本について”より抜粋


    




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